相続したマンションには、
向きの違う期限があります。
早く売ると使えなくなる特例があり、遅いと使えなくなる特例もある。ただし、どれが当てはまるかは相続税がかかるかどうかで変わります。まず「自分に関係のある期限はどれか」を切り分けて、そのうえで売却価格と手取りを比べます。売り方を決めるのはそのあとで結構です。
(特例を使う場合、この前に売ると失うことがある)10ヶ月
(相続税を納めた方が使える特例)約3年10ヶ月
まず、相続税がかかるかどうか。
相続の売却で語られる特例の多くは、相続税がかかる方の話です。ここが分かれ目なので、先に切り分けます。相続税の基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数(国税庁タックスアンサーNo.4152)。相続財産の合計がこの額に収まる場合、相続税はかからないのが一般的です。
- 取得費加算の特例は使えない(相続税を納めていないため)
- 小規模宅地等の特例のために売却を待つ必要がない
- 相続登記の3年は、相続税と関係なく必要
- 売却時期は「いくらで売れるか」で決められる
- 申告期限(10ヶ月)前の売却で失う特例があり得る
- 取得費加算の特例を約3年10ヶ月以内に使える
- 相続登記の3年も並行して進める
- 売却時期を税と価格の両方で決める
判定には財産の評価が必要です。税理士、または国税庁の「相続税の申告要否判定コーナー」でご確認ください。当社では、どちらに当てはまるか分からない段階のご相談も承っています。金額の目安だけ先にお出しすることもできます。
期限は3つ。向きがそれぞれ違います。
相続した不動産がややこしいのは、「急げ」と「急ぐな」が同時に働くからです。ただし①と③は相続税がかかる場合の話で、②はどなたにも関係します。
相続税の申告期限
お部屋を賃貸に出したまま相続し、貸付事業用宅地等として小規模宅地等の特例を使う場合、原則としてその宅地等を相続税の申告期限まで保有し、貸付事業を続けていることが要件です。申告期限は原則として相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内。特例の適用を予定している場合、申告期限前に売ると受けられなくなる可能性があります。
ただし50%減額の対象は「宅地等」(土地または土地の上に存する権利)で、建物部分は含みません。分譲マンションで対象になるのは敷地利用権の持分だけなので、効き方は一戸建てより限定的です。また、相続開始前3年以内に新たに貸し始めた宅地等(3年以内貸付宅地等)は原則として対象から外れます。相続税がかからない方や、この特例を使わない方が、10ヶ月待つ必要があるとは限りません。
相続登記の申請期限
令和6年4月1日から相続登記の申請が義務化されました。相続により不動産を取得したことを知った日から、原則として3年以内に申請する必要があります(相続が発生した日から数えるとは限りません)。正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料の対象となる可能性があります。制度開始前に発生した相続も対象で、原則として令和9年3月31日までの申請が必要です。
相続登記が済んでいなくても査定や売却準備は進められますが、原則として買主への所有権移転までに完了させる必要があります。
取得費加算の特例の期限
相続税を納めた方が、相続または遺贈により取得した不動産を一定期間内に売却した場合、納付した相続税のうちその不動産に対応する一定額を取得費に加算できることがあります。譲渡所得が圧縮され、売却時の所得税・住民税を抑えられる可能性があります。
適用期限は「相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日まで」で、一般的には相続開始から約3年10ヶ月が目安です。相続税が課税されていない方や、売却による譲渡益が生じない方には、基本的に税負担を減らす効果はありません。
このページは、相続した区分マンションの売却に関する一般的な情報を提供するものです。相続税・所得税その他の税務上の取扱いは、相続人、相続財産、貸付状況、売却時期などによって異なります。株式会社イクスビーは宅地建物取引業者であり、税務相談や特例の適用判断を行うものではありません。税務上の最終判断は、必ず税理士または税務署にご確認ください。
出典:国税庁タックスアンサー No.4152(相続税の計算)/No.4124(小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例)/No.3267(相続財産を譲渡した場合の取得費の特例)/法務省「相続登記の申請義務化」。
空き家の3,000万円控除は、一般的な分譲マンションには使えません。
先にお伝えしておきます。手取りの計算にこれを入れていると、あとで大きくずれるためです。
- 昭和56年5月31日以前に建築されたこと
- 区分所有建物登記がされている建物ではないこと
- 相続開始の直前に被相続人以外の居住者がいなかったこと
- 適用期限は令和9年12月31日までの譲渡
- 2つめの要件で外れる
- 築年数にかかわらず使えない
- 相続税を納めている場合は取得費加算を使える可能性がある
- 使える特例を、使える期限の中で使う
出典:国税庁タックスアンサー No.3306(被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例)。 「使えます」と言ってくれる会社のほうが気持ちはいいと思います。ただ、決済の直前に使えないと分かるほうが、はるかに困ります。
入居者がいるまま相続した方へ。
ここからが、ネフダが他社と違うところです。同じお部屋でも、売る相手によって値段の決まり方が変わります。
- 買い手は投資家に限られる
- 家賃が相場より安いと、その分売値も下がる
- すぐ動ける。納税資金を急ぐ場合に向く
- 入居者に知られずに進められる
- 住むために買う方まで買い手が広がる
- 住宅ローンを使えるので買える人が多い
- 登記簿面積・築年・耐震性・所得などの要件を満たせば、買主が住宅ローン控除を使える場合がある
- 退去まで待つ時間が必要。退去時期は事前に読めない
相続した区分で、つまずきやすい2つ
親御さんがいつ・いくらで購入したかを確認できない場合、売却価格の5%相当額を概算取得費として計算する方法があります(国税庁タックスアンサーNo.3258)。3,000万円で売却した場合の概算取得費は150万円となるため、実際の購入価格より取得費が大幅に低くなり、譲渡所得が大きくなる可能性があります。
売買契約書が見つからない場合も、購入時のパンフレットや価格表/住宅ローンの償還表/購入代金の振込記録や通帳/仲介会社・分譲会社の資料/登記簿に記載された抵当権の設定額/過去の確定申告書が手がかりになることがあります。資料が見つからなくても直ちに5%で確定するとは限りません。利用できる資料と計算方法は税理士にご確認ください。当社でも一緒にお探しします。
兄弟姉妹で共有のまま相続されたお部屋は、売るのに全員の同意が必要です。話がまとまらないまま時間が過ぎて、相続税を納めた方の場合は取得費加算の期限を使い切ってしまうことがあります。
当社では、まず「いくらで売れるのか」を全員が同じ資料で見られる形にすることをお勧めしています。金額が具体的になると話が動くことが多く、査定書は共有者の人数分お出しします。
貸したまま置かれている部屋は、全国に多くあります
(空き家率13.8%)
(約半分を占める)
(+600万円×法定相続人の数)
公開中のマンション
出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」(令和5年10月1日現在)。空き家900万2千戸・空き家率13.8%、うち賃貸用の空き家443万6千戸。基礎控除は国税庁タックスアンサーNo.4152。
まず、当てはまる期限と金額を1枚にします。
相続の相談でいちばん困るのは、何から手をつけるか分からないことだと思います。順番を決めるところからお手伝いします。
相続の発生日と、不動産を相続したことを知った時期を教えてください
相続税の申告期限、相続登記の申請期限、取得費加算の期限を確認して、残り時間を整理します。相続登記の3年は「知った日」から数えるため、発生日だけでは決まりません。お部屋の所在と賃貸状況が分かれば、この時点で売却価格の目安もお出しします。
2つの想定価格と、待った場合の収支をお出しします
いまオーナーチェンジで売る場合と、退去を待って空室で実需に売る場合。待つ期間の家賃収入と、その間の固定資産税・管理費もあわせて並べます。無料です。
税理士・司法書士が要る部分はご紹介します
相続登記や相続税の申告、特例の適用判断は当社の業務ではありません。必要な場合は提携の司法書士・税理士をご紹介し、売却のスケジュールと噛み合うように進行を調整します。
掲載マンションから探す(5352棟)
相続されたお部屋がこの一覧にあれば、その棟の「2つの値札」をその場でご覧いただけます。住戸タイプの切り替えもできます。一覧に無いマンション・エリアも査定いただけます。
大井町駅 23棟
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※ 価格帯は、実際の売買事例から求めたエリア・築年帯別のm²単価と、当社収集の募集家賃をもとにした試算で、査定額ではありません。階数・向き・室内の状態は反映していません(2026年9月調査・2026年9月更新)。
よくある質問
相続したらすぐ売ったほうがいいのでしょうか
自分に相続税がかかるかどうか、どう見ればいいですか
空き家の3,000万円特別控除は使えますか
親がいつ買ったか、いくらで買ったか分かりません
兄弟で相続しました。話がまとまっていません
入居者がいるまま相続しました。退去を待つ余裕はありますか
相続登記をまだしていません
このページは、相続した区分マンションの売却に関する一般的な情報を提供するものです。相続税・所得税その他の税務上の取扱いは、相続人、相続財産、貸付状況、売却時期などによって異なります。株式会社イクスビーは宅地建物取引業者であり、税務相談や特例の適用判断を行うものではありません。税務上の最終判断は、必ず税理士または税務署にご確認ください。
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